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2024年12月30日 (月)

AirPods Pro が補聴器に

Appleのワイヤレスイヤホン AirPods ProにiOS18からヒアリング補助機能が追加された。

https://www.apple.com/jp/airpods-pro/hearing-health/

これはAirPods Proに内蔵されているノイズキャンセリングのための外部マイクの機能を使い、補聴器として使用できるようにするもの。

 

思い返せば5年前に初めてAirPods Proを使用した時、外音取り込みモードに切り替えた際のあまりに自然な聴こえ方にけっこう驚きまして「この機能を使って音を増幅させれば補聴器になるのでは?」と思ったのですが、やはりAppleは考えていた。意外に早く実現したなという感じです。

そんな中、80代の私の父が数年前から聴力低下に悩まされていて、最近は生活にも色々と支障が出るレベルになっていたので早速使ってみてもらいました。

iPhoneで聴力チェックを行い、父の聴力の状態に合わせてヒアリング補助機能をオンにしたAirPods Proを私が使ってみると...

うん、やはり想像していた通り。これまでの補聴器に比べると格段に音質が良いのです。

これまでも父の補聴器選びに同行してあれこれ試してはみたことがあるのですが、どれも今ひとつな感じでした。

それらはいかにもマイクを通してボリュームを上げました的な音質で、例えるならばAMラジオとかトランシーバーを通したような感じとでも言いましょうか。それは手頃な値段の集音器でも微調整の効く高価格帯の補聴器でもあまり変わらず、店員さんは高機能(かつ高価)な機種をお勧めしてくるのですが、とても価格に見合うほどの差は感じられず(だって両耳で70〜80万円もするんですよ!)手頃な値段のもので凌いでいる状態だったのでした。

 

父が補聴器をAirPods Proに替えて間もなく2ヶ月になりますが、聴こえ易さという点ではこれまでよりも良いようで、家にいるときも外出時もずっと使用し続けています。

ただ、私が父のセッティングで試してみてAirPodsのヒアリング補助が高音質なのは確かなのですが、健常者と聴覚障害者では聞こえている音は違うはずで、果たして補聴器としての本当の評価はどうなんだろうか? と思っていたところ、ミュージシャンのスティーヴ衛藤氏がこんな投稿をされていました。


うん。やはりプロミュージシャンをしてこう言わしめるほど性能なのですよ!

但し、高齢者の父的には途中充電なしで丸1日はもたないとか、バッテリー残量の確認方法や充電が必要なタイミングが分かりにくい(そもそもワイヤレスイヤホンという物の仕組みをイマイチ理解できてない)とかの不満はあるようで、その辺りは今後のアップデートでの改善に期待というところでしょうか。

補聴器はその聴こえ方に慣れるのにしばらく時間がかかる物だということは補聴器ショップでも何度も聞いていたことで、通常でも数ヶ月は普通で人によっては調整を繰り返して1年以上かかる場合もあるとのこと。しばらく使い続けて今後の評価がどうなるかを見守りたいと思います。

 

しかし今、補聴器メーカー各社は戦々恐々としているのではないですかね...

Appleの技術力はやはり圧倒的なものがあるでしょうし、本体だけだと4万円ほどの価格でこれほどの性能を実現されてしまうと、既存の補聴器は圧倒的に分が悪い状況になるのは間違いないでしょうからねぇ...

AppleのNewsroomページで開発秘話が公開されています。 興味のある方はぜひ一読を

https://nr.apple.com/dy6P5L3Fh6

 

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