過去に某時計ファンサイトに投稿した記事を再掲載。
もう10年も前の出来事になりますが、ヴィンテージ ローレックス エクスプローラ Ref.1016との衝撃の出会いの顛末記。
あの頃は色々と楽しませてもらいましたな〜。
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ある日曜日の昼下がりのこと。
普段はあまり行くことのない隣駅の周辺をぶらぶらしていると、ボッローい質屋がありました。ウィンドウをのぞいてみると、時計も結構あるものの埃まみれ。
「オメガなんかも結構あるのにもったいないなー。おっロレックスもあるじゃん。ふーん、このデイトジャスト文字盤が渋いね」
そしてさらに隣を見てみると・・・
「えっ!? エクスプローラー!! しかも1016ぢゃないか!!!!!!!」

ウィンドウから取り出して見せてもらうと、マットブラックのダイヤルにはシミ一つないグッドコンディション。インデックスは、けっこう年代焼けしているものの、針もきれいに均一に変色しているのでとても良い感じの旧さを醸し出しています。ケースとブレスのコンディションも上々で、しばらく考えたあと「これなら文句なし!」と購入してしまいました。
いやー、こんなことってあるんですねぇ・・・。

1016は機械式に興味を持った時からほぼ10年間ずっと欲しかったモデルなのですが、最近はあまりに高くなりすぎて、コンディションの良いものを手に入れるのはもう無理かと諦めていたところだったのです。家に帰ってきてからもしばらく自分の腕に1016があるのが信じられませんでした。(その日家を出たときは想像すらしていなかったことですから・・・)
先週、日本ロレックスにOHに出してきました。ムーブメントも欲しかったCal.1570(ハックなし)であることを確認。出来上がりが待ち遠しいです(^^)

※写真のバックにある保証書は、この時計に付属していたものではありません。
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そして、今回新たに公開する、
この1016を発見した質屋のショーウィンドウがこれ・・・

このウィンドウの右下のほうにあったのですよ。。。
並んでいるのは電卓とか万歩計とか、とにかくグチャグチャ。
質屋と言うより古道具屋と呼んだほうがしっくりくる感じで、いったい誰がここで買い物するんだろうかという様相です。
時計も無造作に投げ込んだような山盛り状態になっていて...
その隙間に見えていたのが・・・
その瞬間のワタシは多分こんな顔 .... ( ゚Д゚) してたんじゃないかと思います。
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現在の1016。

入手から2度のオーバーホールを経て、その間にミドルケースとケースバック交換、さらに凹みのあった巻きブレスのセンターピースと、ヒンジ部にヒビ割れが発見されたバックルの交換を行いました。文字盤と針はオリジナル。
装着されているプレス式ブレスレットは、リベットブレスのクラシカルさとハードブレスの堅牢さの陰に隠れてか一般的にはあまり評価されていないようだ。
しかし、この年代のオイスターケースとの絶妙な重量バランスがもたらす快適な装着感は、オーナーのみぞ知る歴代のROLEXブレスの中でも最高のもの、と言っても過言ではないだろう。

精度面でも日差+10秒以内をキープ。シリアルNo.から推定される製造年代は1960年代の終わり頃。 40年前に製造された時計をここまでの状態に維持できるメーカーはやはり限られてくる。

Cal.1570のメーカーサポート終了が間近というウワサもあるが、これはずっと使い続けたい1本である。
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